愛天使伝説ウェディングピーチ 第43話「レインデビラの真実」

消滅の渦に巻き込まれたと思っていたリモーネ様がすんでのところでアフロディーテ様に助けられたいたことが分かったり、でもリモーネ様は悪のウェーブにやられてリモーネとしての記憶を失っていたり、ようすけに問い詰められてももこが天使と悪魔の戦いのことを打ち明けたり、そして遂にようすけが悪魔風魔族ヴィエントとしてのDNAを覚醒させ、愛天使たちに襲いかかったり、まぁ一気に物語が加速させた、展開に継ぐ展開をてんこ盛りに詰め込んだ回だった。

今回、レインデビラがなぜ天使界を憎み、天使界に攻撃をかけるようになったかが明かされた。
① 天使界に忍び込んだ際に、恋してしまった男に、すでに他に天使界の恋人がいたこと
② 天使界に忍び込んだ際に、セントサムシングフォーのウェーブを受け、吹き飛ばされたこと。そのために、自分の身が魔物に取り憑かれ、消滅させられてしまう(と思い込んでいる)こと。

ここにきて、悪魔側にも(勘違いかもしれないにせよ)天使界に攻め入るちゃんとした理由があったことが明かされた。子供向け番組としての自覚と枠を保ちながらも、善と悪の戦いという単純な二元論では収まり切らないドラマを展開させていこうとするところに、スタッフの誠意と志の高さを感じる。素晴らしい。

ももことようすけが夜の公園で交わす会話の演出が素晴らしい。ももこがブランコを揺らしながらようすけと会話をする場面で、お互いの目線にカメラを合わせるような形で、ブランコの動きに合わせゆっくりカメラをパンさせながら切り返しでももこ/ようすけを捉え、会話を流していく場面が、巧かった。(各キャラの主観の映像に入り込むことで、観客に感情移入を促すようなロマンチックな映像になっていたと思う)また、そのロマンチックな場面の後で、いきなり空の色が赤に変わり、巨大なレインデビラの陰が二人の前に立ちはだかるという急転直下の展開に繋げていくところも、巧かったな。演出は、藤本義孝

また、オーラスに来て新キャラのカチューシャ@山口由里子を投入。ちょうどこの頃(95〜96年)、山口由里子は「エヴァンゲリオン」の赤木リツコ役で注目され始めた頃だ。ポタモス役の三石琴乃といい(勿論、ひなぎく役のみやむーと言い)何げにエヴァと役者が重なっているように見えるのは気のせいか?

ウェディングピーチ第13巻 [DVD]

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