青いブリンク 第16話「占いの町・ミントグリーン」

占いの町・ミントグリーンにて、父親を閉じ込めた闇の箱舟が出現する場所を占って貰う回。と同時に、グロス皇帝の配下ポポロンの策略によって占いに失敗し、それ以来自信を失ってしまった「元天才少年」ガロトが、カケル達を助けたいという一心からカケルの父親の行方を占ってあげ、それが成功したことで自信を取り戻すまでを描く話にもなっている。

まぁ、前話と異なり今回の話は非常にシンプルなので、物語的に特につまずくところはないはずなのだが、それでも1点、ちょっと無視できないチョンボがあったなぁ。今回の悪者ポポロン達は、「占いの町ミントグリーンで『カケルの父親の行方を占うことを禁ずる』という法律がある。周囲から占いで一目置かれている婆さんを退けたいポポロンは、ガロトとカケルが婆さんの元へ向かうと踏んで、ガロトをわざと泳がせておいて、婆さんが占いをしたところを現行犯逮捕で捕まえる」といった内容の策略を巡らしていた。しかし、いざ占いが始まると(占いをしたのはガロトの方だったが)悪者ポポロンは木の陰に隠れて婆さんに向けて銃を放ったのだった………って、コレ普通に殺人未遂じゃん。出かける前にみんなで集まって話した策略は一体何だったの? 法律にのっとって婆さんを捕まえるんじゃなかったのか? 法律自体がちょっとムチャな内容ではあるだけに、せめて法律の上に乗っかって行動しようよ。

今回に限らず、「青いブリンク」は、特に悪者たちの描写が典型なのは仕方ないとして、ただただ杜撰である。だから今話のように、Aパートで言ったこととBパートでしている行動が、平気で矛盾しているような事が発生するのだ。これでは、物語として面白いものができるはずがない。

大ベテラン津嘉山正種が、典型的な悪者役ポポロンを、割と普通の悪役声で演じているという、実にいい感じにムダなリソースの使い方をしているという点も含めて、ションボリとした回だったな。そのションボリ感が「青いブリンク」らしいとも言えるが。