愛の戦士レインボーマン 第30話「モグラート大破壊作戦」

レインボーマンは素晴らしいところもたくさんあるが、昔の作品らしくダメなところもたくさんあって、実にもどかしい。素晴らしいところは、ここ数話分の感想で語ったとおりだ。ダメなところは(これも過去に似たようなことは書いていると思うが)あまりに舞台が安っぽくリアリティがないところ(特撮の場面では割と頑張っていると思う。特撮以外のところがヤバい)と、展開が雑なところだ。

レインボーマンではしばしば新聞やTVのニュースの場面が登場するが、そのたびにあまりにも作り物臭く見えてしまい白けてしまう。予算がないという仕方のない理由もあるのだろうし、当時テレビニュースや新聞を積極的に物語に活用した作品が少なかったであろうという事情を踏まえる必要はあるだろうが………。(今回出てきたTVニュースの画面も、机を前にしてスーツにネクタイの人が喋っているのを撮っただけだったし)

また、タケシを誘き寄せるための策略があまりにこじつけ過ぎる。駅の売店の軒先に「予告殺人」という手書きの紙でひきつけておきながら、新聞を読むと「探し人」か「書籍の広告」レベルの小さな欄に「アイアン共和国殺人予告」と書いてあるだけって、どうよ? って言うか、一国の要人の暗殺予告だったら、もっとデカデカと見出しに載せるべきだろ? いや、むしろ書籍広告レベルのインフォをわざわざ店の前に貼り付けるってどうよ?(もはや何からツッコむべきか)

また、わざわざ影武者を立ててまでレインボーマンを誘き寄せておきながら、自分達がひた隠しに隠したいモグラート2号を建設している基地近くで、あろうことか影武者を自爆させ、それを契機にレインボーマンが自爆した場所周辺に基地を捜索し、結局見つかってしまうというグダグダな展開(苦笑)は、一体どういうことだろう?

まぁこのあたりのグダグダさも、当時の味として楽しむべきところなのだろうが。レインボーマンは高クオリティと低クオリティが入り混じっていて、なかなかにカオティックな感じだ。