AIKa ZERO FLIGHT:01 ホワイトナイツ

監督が山内則康に代わったからか、今回の絵コンテが職人下田正美だったからか、とにかく画面作りが前回のR-16やAIKa無印からはガラッと変わった印象があった。これまでが「とにかく、楽しいことややりたいことをこれでもか!とコンテに押し込める」ような作りとすれば、今回のZEROでは「じっくり入念に画面を構築していく」ような作りがなされている印象だ。一言で言えば、「大人の余裕」が感ぜられるような作りなのだ。ホワイトナイツたちの謎の行動を長尺でじっくり描写していく導入部の見せ方も巧みで、ゾクゾクしてしまいましたよ。(私がそう感じるのは、ただ単にZEROがやや「シリアス目」な作風だからというだけかもしれないけれど)

今回も、パンモロ!格闘シーン!そして(ややムリヤリ気味に)飛行機!と、AIKaで観たいものがギッシリ詰まっていて、非常にいい感じだった。格闘シーンは、藍華が殴られて背後の柱に叩きつけられるところまでがきちんと描写されるところが良かったな。

エリの藍華に対する依頼はもはやサルベージでも何でもないところとか、にも関わらず藍華は安請け合いしちゃうところとか、エリの道楽に付き合って船長が自分の本来の職務を放っぽいてエリの使いっ走りの仕事をさせられたりするところとか、ラストシーンでの船長とりさ子先生のあまりの超人ぶりとか、何故エリがそれだけ超人である2人に仕事を頼まず藍華に仕事を振ったのかとか、まぁ相変わらず突っ込もうと思えばいくらでも突っ込みどころのあるお話ではある。

まぁ、そういった大前提の部分を除けば(苦笑)、1話単位の大きな流れとしてはさほど物語のアラはなかったように思う。後は、方々に張り巡らされた伏線を残り2話でどう回収を進めていくか、がこの作品の成功の大きなポイントとなるだろう。R-16では第1話で期待させられながら、後半でガックリな展開になってしまったが、ZEROでは挽回して貰えるものだろうか? 懲りずに、楽しみに期待したい。

AIKa ZERO (1) [DVD]

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