愛天使伝説ウェディングピーチDX 第4話「偽りの愛天使 〜バレンタインでも戦うわ〜」

OVAシリーズ第4話。で、矢尾一樹がブリュイ役とは別のベルフェゴールという役でまさかの復帰を遂げる回。

ももこ/ひなぎく/ゆりの3人が3匹の猫と心が入れ替わってしまう………という、アニメ漫画にはお馴染みの「入れ替わりもの」。だが、毎度毎度のお馴染みの設定でありながら、この設定にはいっつもわくわくさせられてしまうし、実際にこの手の「入れ替わりもの」は面白い作品が多いように思う。

今回も、ももこ/ひなぎく/ゆりの姿を借りた猫3匹が柳葉様に下着姿で迫っていったり、猫3匹の姿になったももこ/ひなぎく/ゆりが「チョコ泥棒」として学校中を追い掛け回されたり、「入れ替わりもの」にありがちなシチュエーションをテンポ良く捌いており、気持ちよく観ることができた。やはり、「ウエピー」においては、「ベタな話」の方が面白くなるようだ。

ブリュイよりいささか軽く、コメディ要素が強いベルフェゴール役を、矢尾一樹がノリノリで演じているのも、個人的にはポイントが高かった。また、猫の心が乗り移ったら何故か胸が大きくなるという謎設定も、謎なのだけれど、大きなお友達である自分にとっては萌えだった。しかしそれよりもっと萌えだったのは、ももこが自分たちの身体を取り戻した段階で、律儀に「胸が小さくなった」という描写が挿入されるところだな。下着の上から、巨乳から貧乳に変わる瞬間という、かなりマニアックなポイントが拝めて、ドキドキが止まらなかったですよ。

[総評]

全般的に作画も良好だし、全話脚本を湯山邦彦が手がけているだけあって、雑さは目立つもののポイントを抑えたシチュエーションや物語が展開できており、正直に言ってTVシリーズよりも全体的な出来は上であったように思える。TVシリーズでは序盤でライトなラブコメディ、終盤でシリアスな天使対悪魔の戦争が描かれていたが、序盤ではスタッフ陣がまだ手探り状態であったのか、イマイチ上滑りの回が多かったような気がする。演出に脂が乗り出した中盤以降はもうシリアス回に突入しており、それはそれで勿論良かったのだけれど、個人的な好みとしては「脂の乗った状態でライトなコメディ回を見せて欲しい」という思いが強かった。
今回、OVAシリーズという思わぬ形で願いが成就したので、個人的には大満足であった。まだシリーズが続くようなエンディングでありながら、このまま尻切れトンボで続編が作られないままだったとしても、それはそれで特に気にならないという(苦笑)、上手い結末のつけ方であったように思う。現在、「ウェディングピーチ」はドイツ等の海外の方で高い評価や人気を得ており、再アニメ化という可能性も全くのゼロではないように思える。
もし万が一再アニメ化するようになったら、何だかんだ言って、イソイソと(そしてウキウキと)チェックしてしまうのだろうなぁ。