愛の戦士レインボーマン 第7話「キャッツアイ作戦上陸す」

死ね死ね団、日本上陸する回。

タケシが新聞記事を見ていて、「Fashion Shopケイ」が連続自殺と関係があるのでは、と怪しみ始める下りが面白い。

とにかく、ツッコミどころが満載なのだ。まず、新聞記事で「連続自殺 12人」とある横に、自殺者の写真が掲載されている。フラッシュやフライデーじゃあるまいし、一般の新聞で人が自殺しているところを堂々と大きな写真で見せていることなど、有り得ない。また、倒れた男のすぐ横に(不自然にも)マッチ箱が映り込んでいる。タケシは映り込んだマッチ箱を、虫眼鏡でぐっと覗き込むと、そこに「Fashion Shopケイ」という文字が書かれていることを発見する。これも、かなり有り得ない展開だ。仮に、マッチ箱が分かりやすい形で写真に映り込んでいたとして、あれだけの小さなサイズのマッチ箱が、新聞の荒い解像度の写真では、文字は消えてしまっているか、潰れてしまっているだろう。

というように、ツッコミは多いのだけれど、「マッチ箱」というヒントを基に、新聞記事から事実をトレースしていくという見せ方は、一般の特撮物のレベルから考えれば遙かにセンスがあるし、本格的だ。子供向けのドラマで、ここまで「本格派」寄りに踏み込んでいくのは、制作者たちの志が高いゆえであろう。

また、まだ黒木進時代の小野武彦が、主人公のアドバイザー的位置で好演していることも見逃せない。初見では、「このイケメン、どこかで観たことがある顔つきだな」と思ったのだが、後に小野武彦だと知り、驚かされてしまったよ。