愛の戦士レインボーマン 第1話「奇蹟の聖者」

まず、レインボーマン役の杉谷邦久がいい。現在の流行りとは真逆となる、ギラギラとした、濃ゆい顔つきである。

この濃ゆい顔つきの男が、顔を歪ませてレスリングの試合をしたり、モノホンの軍人に歯向かったり、ダイダバッダという変人のオッサンの修行の一貫として、険しい岩山を登らされたりするのを観ると、最初は微小な違和感があるが、徐々にグッと心に迫ってくるようになる。

これが、たとえば平成仮面ライダーシリーズであれば、役者は中性的なイケメンを出演させ、もう少しナイーブな演出をするであろう。だが、レインボーマンでは、男臭い男が、がむしゃらに立ち向かっていくところを描出するのである。暑苦しい!と言えば、それまでだが、その「暑苦しい!」演出が一般的に大ストライクだった時代を感じさせ、その時代を羨ましいと思うようになってくるのだ。

オープニングも、ドラッグでもやってんじゃねぇの?というくらいにサイケデリック色満載で素晴らしい。ちなみにオープニングは、後にアニメ版レインボーマンの主役を張ることになる水島裕であり、また彼の芸能界デビュー曲でもある。

エンディング曲の歌詞
「人間として 生まれたからには
 お金も欲しい 名も欲しい」
も、ぶっちゃけ過ぎていて(苦笑)、非常にいいなぁ。

愛の戦士レインボーマン キャッツアイ作戦編 [DVD]

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