ああっ女神さまっ 第24話「ああっいつもキミと共にっ？」

ベルダンディーが「マトリックス」ばりに、「世界の平和を取るか、恋人の命を取るか」選択を迫られる話。

ベルダンディーが蛍一のために、転生先として悪魔に自分の身を捧げるという捨て身の行為が、きちんと「感動的」な話として成立できているところは、やはり特筆すべきだろう。
24話という長丁場のシリーズで、ベルダンディー/蛍一のお互いへの強い想いや、二人の仲が少しずつ進展していく過程を一貫して丁寧に描いてきているからこそ、「感動的なシーン」として成立できている。

そして最後に、シリーズ前半ED 石田曜子の「願い」がかかり、パステル調の絵でほのぼの締めるところも、小憎らしいくらいに上手いなぁ。ベルダンディを蛍一に取られまいとするスクルドの顔が可愛らしくって、グッドだった。<総評>

ベルダンディはもちろんだが、蛍一の優しく一途な性格を一貫してブレがなく描いたことは、本シリーズで非常に重要な意味を持っていたように思う。

一歩間違えれば「一昔前の寒くて古臭いラブコメ」にしかならないところを、キャラの心情に沿った丁寧な演出のおかげで現代的な作品として十二分に成立することに成功している。また、各話総じてレベルが高く、あまり捨て回がなかったのも、ポイントが高い点であった。